組合メールマガジン 2005年度第9号

■ ■■■ 組合メルマガ第9号 ■■■■ 2006年3月20日 ■■■■

阪大との再編統合についての学内投票にご協力ありがとうございました。
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さる3月10日から17日にかけて、組合では阪大との再編統合について、全学構成
員に向けて投票へのご協力をお願いしました。
その結果、96人の教職員のみなさまから、回答をいただきました。
「現行の統合案をもって現時点で統合を決定すること」に対し、それぞれのみな
さんが、悩み考え抜いた結果の回答と、それと同時に多くの真摯なご意見をお寄
せくださいました。
私たちのよびかけに対し、これだけ多くのみなさんが、心からのメッセージを発
してくださったことに、まずは執行委員一同、深くお礼申し上げます。

とくに今回、事務系職員から予想をはるかに上回る回答と意見をいただきまし
た。これまで事務系職員に対してはわずかな情報もなく、意思も意見も問われる
ことのなかったことに、改めて強い疑問を感じざるをえません。移行期の複雑な
事務処理など、統合に関わる職場環境の激変は、教員も職員もまったく同じで
す。

投票の結果は、本日昼12時半に、組合委員長から学長へ提出します。それと同時
に、みなさまに以下のようにお知らせいたします。
今週中にも最終合意がなされようとしていますが、今までもこれからも本学を支
える私たち教職員の意思こそ、ここに反映されるべきであると考えます。

******************
2006年3月20日

大阪外国語大学長       大阪外国語大学教職員組合委員長
是永 駿殿          佐々木 猛


阪大との再編統合についての学内投票について


 現在進められている阪大との再編統合問題は、大学の存廃に関わる重要な問題
です。その決定に関して、形式的には役員会に権限があるとはいえ、実質として
全構成員の意思にこそ、その成否が委ねられるべきであると我々は考えていま
す。

 そのためには、全構成員間の徹底した議論が必要です。これまでそのような議
論の場が十分与えられてきたとは決していえず、数少ないそのような場で、たと
え多くの批判や疑問の声が上がっても、執行部は自分たちの方針に大方の賛同を
得ていると繰り返し発言してきました。このように、学内合意の形成を怠り、こ
のまま強行に統合を決定すれば、執行部と構成員の間、また構成員間に大きな禍
根を残すことは明らかです。また、国立大学法人の統合の例として、この
ような非民主的な統合の手法をとることは、今後の日本の国立大学のあり方に
とって、大きな問題を残すことになるでしょう。

 執行部が3月末の基本合意を目指すとすれば、今こそ執行部自身がしかるべき
方法で学内構成員の意向を把握し、統合の行く末にそれを決定的に反映させるべ
きであると、我々は考えています。しかし現状は、執行部が事実上その調査を避
けていると認識せざるをえず、したがって組合が執行部に代わり学内投票を行う
ことで、構成員の意見をより正確に把握することを決断しました。

 組合による学内投票は3月10~17日にかけて行われ、全構成員を対象に、「現
行の統合案をもって現時点で統合すること」についての賛否を問いました。ここ
にその結果および構成員から寄せられた切実なる意見を、すべてそのままの形で
執行部に提示いたします。この結果は、同時に全学構成員にもお知らせいたしま
す。真剣に悩み考え、勇気を出してこの投票に託された構成員一人一人の意志に
対して、執行部が真摯に向き合い、その意向をしっかりと汲み、誠心誠意を尽く
して決断するよう、強く要望いたします。


【投票結果】

      投票総数 96票

阪大との再編統合に関して、現行の統合案をもって現時点で統合に最終合意する
ことに

          賛成します    21票
          反対します     64票
          白票              11票


◎◎寄せられた意見(組合書記局への到着順)◎◎◎

【賛成】

阪大との統合以外に外大の生き残る道はなし。統合のメリットを前向きに評価す
べし。変革を求めないのは守旧派である。 

統合には賛成ですが、外大執行部の姑息な手段によって、どんどん理想的統合案
が骨抜きにされているのが、残念でなりません。

消極的に賛成します,まだ明らかになっていませんが,現在の外大の事務を考え
ると統合された方が,充実する可能性があるからです。教員の所属についてだけ
ではなく,事務組織や教育についての説明があってしかるべきだと思います。 

国際文化学科は、いずれにせよ蚊帳の外だと思っています。

私は最初統合に反対でした。しかしながら自分たちが選んだ執行部が選択した路
線は、支持せざるをえないと考えます。組合執行部が説明会で、「財政面の話な
ど聞きたくない」 と発言されたと聞きますが、統合は、まさに財政面でいたし
かたないわけで、このような発言は、ご見識を疑います。

(賛成)ただし、教員の移籍先については、新外国語学部の概要(学生定員など)
と、阪大研究科に移籍した後の教員の人事権の帰属を、執行部が全教職員にはっ
きり説明した後で、改めて希望を確認するべきだと考えます。
 そういった説明をせずに移籍先だけを問う現在のやり方は、本末転倒だと考え
ます。もし現在のやり方を推し進めるならば、教員の第1希望を例外なく認める
べきだと思います。

積極的に再編統合を望むわけではないが,単体では生き残れず,そして再編統合
を決断するのは今しかない.

色々と問題はあるが、ここまで来た以上、なんらかの有効な対案を示さない限
り、反対表明を行うのは非現実的であると考える。統合による教員の解体が不鮮
明な形で進んでいるのも、いわゆる「コア」を中心とした組織が内側に結束しす
ぎて国際や非語学系のスタッフを最初から排除しようとしたことも原因の一つで
ある。現時点で反対という声を上げるのは「旧語学系」を中心とした政治力の強
い集まりの凝固性を強める以外にあまり効果はないと考えている。


【反対】

1.現行の統合案に反対する一方で、私はあるWGにも入っています。話がここま
で進んでしまった以上、外大としても、統合へ向けてできる努力はした、という
実績を作っておかなければと考えています。
2.WGが作る統合案はあくまで原案であって、最終的に説明会に出されるのは、
連絡協議会が定めた枠を通過できたもののみです。WGと連絡協議会は切り離して
お考えください。
3.【投票の趣旨】の第二段落、正論です。しかし、現実味はもちません。それ
を承知で言っておられると理解します。「時間がないのでワーキング・グループ
の作業を先に行うというのは決して言い訳になりません」と言うのと、同じ程度
において、反対の論拠には成り難いと考えます。

とにかく執行部(とその一部の取り巻き)の強引なやり方にほとほと愛想が尽きて
います。また、新外国語学部の構想も陳腐極まりないもので、このままでは「吸
収合併」されても外国語学部の教育はジリ貧になっていくことが目に見えていま
す。旧語学科体制に戻らない、現行制度にも斬新な手を加える、そういう気持ち
で教員がまとまらねば、「地域研究」の看板を掲げた教育などできるわけありま
せん。

1年前に提示されていた統合案であれば賛成(外国語学部に教員が所属する)で
あるが、今年の1月以降に示された案(センターに教員が所属する)には反対す
る。これは解体分属である。執行部は力量のかぎりがんばっているとは思うが、
阪大のほうが一枚上手というところか。もうすこし時間をかけて案をねりなおし
てもいいのではないか。財政状況があと2年ほどしかもたないという事情もわか
るが、停年を65歳から60歳に引き下げるなどの経営努力をしてその間もちこ
たえ、より有利な統合案を模索すべきだと思う。

現執行部の「闇取引」のようなやり方は絶対許せない。まず、100%情報開示
の上で、全員の意見を吸い上げ、大事にしながら外大の将来を考えてもらわない
といけない。一方で、具体的に言えば、外大が単体で生き残るのなら、どんなシ
ナリオがあるか、それをちゃんと検討した根拠をみせてもらわないと!両方とも
きちんとやってから、みんなの意見をきくのが役員たちの基本的なしごとや!

「学部共通教育は阪大豊中キャンパスで→専攻語実習も豊中キャンパスで」とい
うプランには賛成できない。学部の後期講義演習科目の卒業要件単位を16単位に
抑えるような案には賛成できない。

意見はいろいろとありますが、現行案では無理です.単科大学の統合はもう少し
先のことです.このままでは、「早いもん負けに」になると思います.

自分で身を切る努力をした方が、外大のためになると思います。

今の統合案では、統合しても外国語学部は質・勢いともダメになります。旧体制
の外国語学校に戻ることを考えていては、阪大になっても生き残ることはできま
せん。

協議の進め方にも、現在の案にも賛成ではありません。ただ、今となっては統合
は避けられないという諦めの気持ちが日々強くなっています。

授業のない期間である今月、海外出張等で不在のひとも多い時期に、「構成員の
意向調査をなんらかの形でする」という執行部の言い方は、非難・批判が多くあ
がった場で苦し紛れに出た発言のように思え、本気でしっかりみんなの意見を聞
いていこうとする姿勢にはとても見えず、ただ要望のあったことはしましたよ、
という形式的なものに終わるのではないかと心配です。

最初は、現在の国家財政の状況では統合もやむをえないと思っていましたが、そ
の強引で、人権を無視したやりかたは、自由で対等な議論や論争のみを唯一つの
方法として選ぶことが職業倫理である大学研究者、としての知性そのものを疑わ
せるもののように思われます。

現在の外大で生じていることは、科学や学問の発展を根底から支える学問の自由
と、学問の自由を制度的に保証する大学の自治などの、完全な破壊のように思わ
れます。このような統合の先例を作り出すことは、学問の自由に対する明らかな
犯罪行為であり、それは、日本全国における学問の自由が雪崩を打って失われる
きっかけとなる強力な打撃を与えることで、国家財政には目に見える貢献はする
でしょうが、学問・科学の発展という、目に見えないけれども、しかし、より根
本的かつ長期的なかたちで国民の利益や福祉に貢献するものを奪い去っていくよ
うに思われます。その意味で今回の統合は、国家財政の建て直しは可能にするで
しょうが、日本という国家と国民そのものの真の建て直しを不可能とする可能性
さえあるように思われます。

今回の統合にみられる知性の欠如は、将来の日本国民の暗愚への道を示唆してお
り、外大の消滅は、日本の歴史における知性の消滅の一つを示す、世界に誇るべ
き記念碑となるなることでしょう。
そのことは、日本という国家が置かれている条件からみれば、「外国語大学」と
いう名前ほど、日本の世界への意志を示す象徴は無いにもかかわらず、消滅して
いくことから明らかのように思われます。私の考えでは、東大や京大が消滅して
も外国語大学だけは残すことが、日本という国家と国民にとって不可欠のように
思えます。おそらく将来の日本は、かの闇に包まれた「平壌外国語大学」をエ
リート大学として持つ北朝鮮にさえも、国際的舞台で敗北していくことでしょ
う。そのような歴史の開始時点が、大阪外国語大学の消滅であると思われます。

とくに教員の配属先について,納得できない教員たちの間の情報交換がすみやか
にできるよう教職員組合で早急に対応して頂きたいと願います。少数者が切捨て
られることにならないよう頑張るための最後の砦は教職員組合でしかないと思い
ます。

掲示板のYFさんのご意見,特に最後の4行の部分に同感します。(注:「自分
たちの有りようは自分たちで決めたいし、学生や職員のことなど眼中にないよう
な今のやり方には、強い憤りを感じます。ですから、おかしなことはおかしい、
と勇気を出して発言したいと思っています。そんな声が広がって、外大のタコ部
屋構造に、少しでも風穴が空いてほしいと願っています。」の部分)

統合する本当の理由が明確でないため賛成できない。

現在のスケジュールで行われる統合には反対です。スケジュールに無理があるた
め、より良い統合構想ができない気がする。

今回反対と投票したのは「現時点での統合合意に」反対で、協議期間の延長を希
望しております。今回のような理念無き統合(吸収合併)ではなくて、ある程度
将来性の見える(それがバラ色ではなくても)統合であれば将来にわたっての
(協議や構想に1年、2年と時間をかけた後の)統合の可能性を否定するものでは
ありませんので申し添えます。

教育体制が維持できるのか不透明な以上,外大を選んで入学してくる学生やその
保護者の方たちに申し訳がたたない。給与が下がっても,外大を守っていこうと
いう声がないのが残念です。 

今更何を言っても,統合は止められないのでしょう。しかし,今でも「なぜ統合
しなければならないのか」が全く分かりません。最初のボタンの掛け違いでしょ
う。巨大企業は政府の援助を受けてでも生き残るが,中堅企業以下は生き残るた
めに必死にならなければならない。統合のメリットはその程度のもので,失うも
のの方がはるかに多いように思います。旧帝大での始めての統合で文部科学省も
喜んでいるでしょう。他の大学に悪影響を及ぼして,外大と同じような思いをす
る大学が出ないことを望みたいです。

3月末で、定年になる私が意見を言うのもなんですが、今回案は、唯単なる外大
の破壊と投げ売りにすぎない。それは、次のことが、執行部から伝えられないか
らである。
  第1は、統合のコンセプトは何か?
  第2は、この案で、外大の教育理念は保たれたのか?
  第3は、学長が発言した「双方にメリットがなければ、統合を行わない。」
       上記に言うところの外大のメリットは何か? 

仕事の関係で統合に関する情報を耳にすることがありますが、この時期になって
もはっきりしていないことが多い現状で、突貫工事的に進めていく大学執行部の
すすめ方に疑問を抱いています。このようなやり方では決して良い方向にはいか
ないように感じます。また、財政的な面でももっと皆が知恵を出し合えば何とか
やっていけると思いますが、何も検討せずに初めからあきらめてしまっているよ
うで、全く現大学執行部の経営能力のなさにがっかりです。(だから、やって行
けないということなのでしょうか?)

執行部は、3月中旬になってはじめて外国語学部の検討をはじめましたが、この
日程では統合の合意に間に合わないのではないかと考えます。大学院の研究科の
再編と外国語学部の教育体制の今後の見通しが立ち、教員全員に説明がなされて
から、統合の合意に至るべきだと考えます。統合に反対ではありませんが、実質
的に学部教育中心の大阪外大と大学院大学である阪大との統合の矛盾を軽減する
ためには、もう少し時間が必要だと考えます。

財政面がきびしい状況なので、再編統合をすすめることは理解できるが、現行の
統合案がよいものとは、思えない。もっと時間をかけて議論をつくして進められ
ないのでしょうか。
 
統合はやむをえないと思うが、外大の望む教育が継続できるかどうか不透明であ
り、このような状況では統合に賛成できない。

学内でコンセンサスを形成する時間が決定的に足りないため。

必ずしも統合そのものに反対ではありませんが、執行部や事務局の進め方には以
前から疑問を感じています。そもそも、両大学の学長・総長の任期が終わらない
うちに、とか、設置審査の期限が迫っているから、という前提で、教育研究上の
本質的な議論を後回しにして統合が進められること自体、拙速な印象を否めませ
ん。統合はゴールではなく、あくまでスタートです。一部で囁かれているよう
に、仮に次期総長が統合反対派であれば、統合後の旧外大教員のリスクは相当大
きなものになる恐れもあり、阪大側にも、時間を掛けてきっちりと合意形成を
図ってもらうよう働きかけなければならないと思います。
また、これまで事務系職員については、統合後の処遇がまったく示されておら
ず、外大プロパーの事務系職員の立場であれば、現状では統合に賛成も反対もで
きないのではないかと危惧しています。

外大の組織風土なのかどうかはわかりませんが、日常的に執行部と構成員との間
のコミュニケーションが希薄で、大学の目指す方向性(執行部の顔)が見えない
と感じています。今後事務局も含め、必要な情報の共有と対話の促進による風通
しのよい組織作りが必要と考えます。

大学が未来にわたって存続していくために統合はやむを得ないことかもしれませ
んが,現時点の統合計画には賛成できません。なぜこんなに急ぐ必要があるので
しょうか。学生のことを第一に考えてのことだとは思えません。付焼き刃的にカ
リキュラム等を編成して最高学府としての大学の地位を保持できるのでしょう
か。阪大現総長の任期中に基本合意を果たす,という目標では遅すぎるのでしょ
うか。

結局、何のための統合か明確でないため。また、存続のためには統合しなければ
ならないとするならば、そうゆう政策も賛成できないため。

大学の発展は、関西の大学の連合を模索すれば十分。

1.決定までの情報の開示と阪大とのあるいは学内の合意形成のプロセスが、明
らかに不十分である。
2.現行の統合案には、改善の余地が多々あると考える。
留意事項
1.連絡員という役割を果たしてきた関係で、自分に関する部分的では、この統
合に希望を見出している方もいることを知っている。
2.財務上の理由はともかく、大学内にすでに大きな亀裂が生み出されてしまっ
ており、後戻りしてやっていけるかどうか不安がある。
結論
 以上のことから、現時点では、統合決定を数ヶ月保留し、統合案を練り直すの
が妥当だと考える。


【白紙】

執行部以外の先生は対案を提出すべきである。対案を提出しないのは,執行部が
そのプロセスを提示しないのと同時に,私たち一般の教員の怠慢でもある。この
ままでは統合賛否以前の段階で統合と大学はつぶされる。 

上記の投票に関して、現時点では統合に対して単純に賛成、反対と結論を言うこ
とはできませんが、これまでの統合協議についての手続きは明らかに矛盾や納得
のいかないことが多く、統合という結論のみが先行して事が運ばれているのは、
誠に遺憾なことだと思います。

一部の人にパワハラのような言動があったことや、本人の意向に反した貼り付け
が行われていると聞いていましたから、このまま統合に突入してはいけないとい
う意味で、「賛成」と投じた次第です。前回の「賛成」は撤回いたします。な
お、先日の教授会で申し出があった臨時教授会が開催されるかどうかを見届けた
いので、今回の投票は「白紙」とさせていただきます。
すでに統合は止められないところまで来ていると思う。したがって反対すること
はできないのかもしれない。しかしそれでも心情的には反対である。少なくとも
ちょっと待ってほしいというのが今の率直な気持ちである。
 これまで多くの方々が発言してきた通り、学内での説明のしかた、合意形成の
方法(合意を形成しようとしない態度)に疑問符をつけざるをえない。昨年秋の
いわゆる「国際切り捨て」、所属希望調査のいい加減さならびに不透明な人員配
置など、極めて重大な問題である。
 統合は止められないのであれば、統合の決定を前に、少なくともこれだけはし
てほしいということがある。執行部ならびに連絡協議会は、これまでの統合へ向
けた学内での手続きの進め方、ならびに阪大との連絡協議について、真摯に総括
し反省すべき点があれば心から反省し、改めるべき点があれば、それが何であり
今後どのように改めるのかを明らかにしなければならない。その際に最も重要な
ことは、このように学内で不満や不安、疑問が大きくなっている現実を直視し、
なぜこのようになってしまったのか、その原因を明らかにして、明確に説明する
ことである。一言、あやまればすむような問題ではない。
 今、教員の多くは、やる気をなくしている。よくもこれだけ構成員のやる気を
なくさせることができたと呆れるくらい、やる気をなくさせている。組織のリー
ダーは、構成員のやる気をおこさせるにはどうしたらよいか、もう少し考えても
よいではないか。統合が決まったとしても、その後に大量の作業が待ち受けてい
ると思われるが、やる気がでないままでは、仕事は進まないのではないかと危惧
する。上記のように総括すれば、それでやる気が出てくるとは限らない、少なく
とも一旦総括しなければ前へは進めない。
 もう一つ重大な問題は、やる気を失ったままでは、特に移行期間の外大の学生
に対する教育がおろそかになる可能性もあることである。統合により現在、ある
いはこれからまだ入学してくる外大生が不利益を被ることがあってはならない。
そこまで執行部は考えているのであろうか。
 もう少し、何とかしてほしい。

統合に関して賛成とも反対とも言えません。
 事務補佐員の立場で意見を述べさせていただきますが、事務補佐員の状況は統
合しなければ、恐らく悪化の一途を辿るでしょう。しかし、統合したからといっ
て状況が改善される見込みは殆どないでしょう。阪大では、法人化以前から雇用
されている非常勤職員に関しては雇用年数に上限をつけないことになりました。
しかし、仮に統合されてからも継続して勤めることができたとしても外大から組
み込まれる非常勤職員に関しては阪大側の都合のいいように解釈され、法人化後
の採用ということに恐らくはなるでしょう。つまりどちらにしても良いことはな
さそうです。
 もし、統合によってメリットがあるならば、統合に賛成の1票を快く投じると
ころですが、【どうせ】メリットがないなら、外大の良いところを生かして単体
で存続するほうがまだいいと思います。要するに、今後どうなるのかが全く見え
ないので、統合自体の善悪を判断することが不可能なのです。偉そうなことを
言って申し訳ありませんが、これが本音です。
 蛇足になりますが、昨今の『平成の大合併』で目先の補助金欲しさに合併を急
いだものの、結局は住民にとって不便になった自治体もありましたね。そんなこ
とにならなければいいのですが・・・・・。統合によって阪大の予算の増分は全
て医学部などの赤字補填に回りそうな気がするのは私だけでしょうか?

ある部分で賛成、ある部分で反対というのが私の立場です。最終的には、阪大と
の統合の話は、外的条件から始まったもので、外的条件とは、文部科学省の単科
大学を統合廃止する、という方向で、独立法人化の大学の個性化という方向と全
く矛盾する方針と、国家の緊縮予算によって、大幅に予算が削減され、独立した
大学としてやっていけなくなる、という危機感から始まった、と考えます。その
後に、少子化による定員確保、夜間主コースの定員割れ、言語社会研究科の運営
の困難さなどから、大阪外大そのものの再編が必要となり、それと阪大との統合
問題がリンクした形で、話が進んできたわけです。そもそもの始まりは、我々の
方に原因があるのではなく、国家の運営のずさんが招いた結果への対応を我々が
押し付けられている、という印象をぬぐえないところに問題があると思います。
ところで問題は統合と再編とが同時に課題としてあがっていることにあり、その
うちの再編の部分は今回の案は一つのあり方として賛成できるものを含んでいま
す。言語社会研究科と世界言語センターというのは、ある意味外大が今まで苦し
んできた問題を解決する方向性を示唆しているからです。しかし、その再編が阪
大との統合という制約によって、阪大の研究科の規模とのバランスを調整しなけ
ればならないなどの理由で、国際文化学科所属の方たちや地域文化学科の一部の
方たちが、上の2研究科以外への分属を余儀なくされることで、実質上、これま
で行ってきた外大の教育システムが実質的に縮小解体していくことが懸念され
る、という点では、反対です。自分の専攻語の立場では、これまで二部・夜間主
コースから大学院に入り、現在も教員として活躍している卒業生が多いことか
ら、夜間主コースの廃止は、ある意味我々の教育研究において優秀な院生の供給
源を放棄することであり、賛成できるものではありません。その意味でも反対で
はあります。全体としては反対に傾いていますが、全く反対というわけでもな
く、全く賛成というわけでもありません。

統合への反対とまでは言いませんが、内部への情報があまりに少ないまま勝手に
統合の話が先走っているイメージがあります。話が出た当初にまず、話し合いや
統合した場合のメリットデメリットなどを内部で充分理解しあうべきだったと思
います。今後の経営を考えると、統合せざるを得ないかもしれませんが、やはり
不安は大きいです。

雰囲気的(?)には統合決定って感じですが、現行の統合案というのが不明なので
判断できません。

統合という事態が、相手のあることであり、その難しさを差っぴいてもこの12月
からの統合案は、あまりにめまぐるしく様相を変え、しかもこれだけ重大な懸案
にも関わらず、約束された各専攻への、意見伺いもなされないまま、また今日、
新たな学部案が出て来るなど、疑問点だらけの統合だが、今の阪大総長の任期内
にやらないと、統合そのものが「破産」してしまうことは、ないか?
私個人は、統合後5年で定年ということを考えると統合が破産しても、決定的な
悪影響(それは、研究費や人件費など削減、労働強化などはあるにしても)はま
ぬがれても、若い先生方は外大が単体でやっていけない場合、どうなるのか?単
体でいけるという保証をこれまで聞いたことがないので、その点が不安です。安
易に自分の気持ちだけで、今回の統合案に反対などと、とても言えないし、と
言って、今の拙速なやりかたで、いいとも思わない。統合を延期するとしても、
今の自分の専攻の状況(一人の教員に対し十数名の学生という比率)の異常な現
状を考えると、ともかくこんな状態が長く続いては困るというのが、本音です。
 したがって、賛成にも反対にも投票できないというのが、率直な気持ちなので
す。


ご協力ありがとうございました。

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大阪外国語大学教職員組合kumiai@osaka-gaidai.ac.jp
書記局の連絡先
委員長  佐々木猛sasakit@osaka-gaidai.ac.jp
副委員長 河村倫哉kawamura@osaka-gaidai.ac.jp
副委員長 藤本郁子anzukko@osaka-gaidai.ac.jp
書記長   岡本真理okamari@osaka-gaidai.ac.jp
書記次長 森垣啓土morigaki@osaka-gaidai.ac.jp

執行委員
岡本 久美子、小林 清治、田中 仁、藤原 克美、古谷 大輔、
榎原 豊、上河原 淳、平井 修二、平谷 幸大
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管理責任者: 大阪大学箕面地区教職員組合
Faculty and Staff Union of Osaka University, Minoh Campus
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初版: 2006.3.20 ; 最終更新: 2006.3.20
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